注文住宅や投資用の建物を「かっこよく」「オシャレに」仕上げたいと考える方は多いですよね。
建物全体の形状や色合いを整えるのはもちろん大事ですが、ちょっとした細かいパーツや素材の選び方が実は大きくデザインを左右します。
今回は、そうした“見落としがち”なのにデザインを左右する12個のちょい足しポイントを徹底解説します。
1.屋根材(屋根の色・素材)
多くの方が「屋根はあまり見えないから…」と軽視しがち。
でも、道路面や斜め方向からは意外と屋根が見えることも少なくありません。
屋根の色
外壁に合わせるのが基本。黒い外壁に対して白い屋根を選んでしまうと“違和感”に。
屋根の素材
金属屋根(ガルバリウム)・スレート・瓦など、建物コンセプトに応じて素材を選ぶ。
雪止めの色:屋根と同系色にすることで無駄に目立たず、美しさを保つ。
2.雨樋(あまどい)・縦樋
屋根に降った雨を受けて排水する「雨樋」や「縦樋」も、よく見ると外観に影響大。
色を揃える:外壁と同系色、もしくは屋根と合わせる。黒い外壁なら黒の雨樋を。
デザイン性:デザイン雨樋を採用すれば主張しすぎず、建物の統一感をキープ。
3.ベントキャップ
換気扇や吸気口など、外壁に丸や四角の小さなフードがついているのを見たことがありませんか? それが「ベントキャップ」。
色の統一:外壁が黒なら黒いベントキャップを選ぶなど、外壁色に合わせる。
形状:フラットで薄型のものを選ぶと目立ちすぎずスマート。
4.水切り・笠木(かさぎ)
水切り
基礎と外壁の境目付近にある金属部分。外壁と色を合わせると自然に見えます。
笠木(かさぎ)
バルコニーや塀のトップ部分、あるいは屋根周りの天端(てんば)に被せる部材も外壁や建物全体のトーンと合わせると、美しい外観に。
5.室内ドア
意外と「標準仕様でいいや」となりがちな室内ドア。
色と壁の組み合わせ:白い壁に黒いドアを配置するなら、あえてのアクセントやモノトーンを意識。中途半端に浮かないように配色バランスを検討。
ガラスの有無:クールな空間を目指すなら「すりガラス」や「細いスリットガラス」で。
ナチュラルやアンティークなら「大きめガラス」で、光を取り込みつつ雰囲気を出す。
戸当たり
ドアが壁に当たらないように設置する「戸当たり」も色やデザインにこだわって選ぶと、細部まで統一感UP。
6.照明(ダウンライト・スイッチ・コンセント)
ダウンライト
縁が太いと目立ち、薄いとスッキリ。
天井が白ならダウンライトも白がベター。
中の反射板がシルバーのタイプは光が広がりやすいが、見た目が目立つので要検討。
スイッチとコンセント
アクセント壁と色を合わせる、または目立たない色にするなど、一貫性を持たせるだけで一気に上級感。
7.アクセサリー(ペーパーホルダー・タオルバーなど)
トイレのペーパーホルダーや洗面室のタオルバー、さらに室内物干し器具まで「アクセサリー」と呼ばれるパーツ類にもしっかり注目を。
メインデザインに合わせる
例えば、ナチュラル→真鍮や木目調。モダン→ステンレスや黒アイアン。
価格もさほど上がらない
実はアクセサリーはコスパ良くこだわれるパーツなので、最初から意識して選ぶと◎。
8.フローリングの幅と貼り方向
「床はどうせフローリング」と考えず、幅や貼り方向までこだわる。
幅広で豪華感
リビングが広い場合は大きめ幅を選ぶと開放感&ゴージャス感を演出。
細幅で奥行き感
あえて細い幅材にして貼り方向を工夫すれば、奥行きや遠近感を生む。
貼り方向
窓やバルコニー方向に合わせると一体感が増し、視線が奥へ伸びて広さを感じる。
9.タイルのサイズ
玄関や玄関ポーチなど、床や壁にタイルを使用する場合はサイズが意外と重要。
一般的な300角だけじゃない
600角や30×60cmなど、大判サイズを選ぶと空間が広く、豪華にも。
目地の色
大きめタイル+目地色を合わせると、面全体がつながって見え、さらに広々感UP。
10.幅木(はばき)
床と壁の境目にあるパーツ「幅木」。
掃除の際に壁を傷つけないようにするものですが、色や形状をこだわるだけで見栄えが変わります。
壁・床と同系色で揃える
白い壁に黒い幅木など、意図的にアクセントにするならOK。
ただし何も考えずに別色を選ぶとちぐはぐに。
高さにも注意
あえて幅木を高めに設定して、クラシカルな雰囲気を出す場合もあり。
11.壁の色(白=一色ではない)
日本の室内壁といえば「とりあえず白」になりがち。
でも、白にも青み・赤み・黄色み・グレーみなど数多くの色合いが存在。
ナチュラル感を出したい:温かみのある赤や黄色が混ざった白。
モダン・クールにしたい:青みがかった純白やグレーが混ざった白。
素材も意識:塗装なのかクロスなのか、表面に凹凸のあるタイプなのかで色の見え方が変わる。
12.火災報知器
最後は意外と盲点な「火災報知器」。
内装としてはどうしても必要なので、色・サイズ・形状を抑えておきたい。
主張させない:天井や壁と同系色で、シンプルかつ薄型タイプを。
設置場所を確認:プロと相談しながら、なるべく目立ちにくい位置へ。
まとめ
ちょっとこだわるだけで「おっ!」と言わせる建築デザインを
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した12項目は、どれも「ちょっとだけど超大事」なポイントばかり。
屋根材や雨樋・縦樋、そして室内のドア・アクセサリー、細かなパーツや色味をしっかり意識するだけで、建物のクオリティは格段にアップします。
屋根(素材・色・雪止め)
雨樋・縦樋
ベントキャップ
水切り・笠木
室内ドア(戸当たり含む)
照明(ダウンライト・スイッチ・コンセント)
アクセサリー(ペーパーフォルダー・タオルバーなど)
フローリング(幅・貼り方向)
タイルのサイズ
幅木(はばき)
壁の色(白=一色ではない)
火災報知器
建物のデザインは“トータルバランス”が大切です。
しかし、そのバランスを仕上げるのは最終的にこうした細かいパーツです。
ぜひ今回の内容をチェックリストにして、皆さんの家づくりや建物づくりで「おっ!」と言わせるような完成度を目指してくださいね。
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